決勝はぼろ負けでした

前半の早い時点でかなり差をつけられて、後半ある程度はつめたものの追いつくには至らず、結局はUNCが優勝した。ミシガンステイトは試合の序盤でやや浮き足立ってしまい、それが、クロックの早い段階で無理なミドルショットを連発したり、連続ターンオーバーにつながり、まずい失点を重ねた。前半終了時点で21点差。後半はUNCのショットがまったく入らなくなり、そこで差を詰めたかったのだが、こちらのショットもやはり入らず、結局のところ一桁点台に持ち込むことすらできなかった。

戦術的なことをいえばいろいろあるのだが、精神的なことでも。やはり昨年決勝を戦い(そしてぼろ負けした)という経験のあるUNCは、決勝の場でもmotivatedだったが、落ち着いていた。対して、すでにややoverachivedで、しかも経済状況の悪いデトロイトの希望を背負うんだというようなメディアからの扱いを受けたミシガンステイトは、明らかに気負いすぎで地に足の着いたプレーをすることが前半のうちはできなかった。ショットが入らないなりに、重いプレーが後半はできていたので、あのような感じで早いうちからプレーできていれば勝機もあったと思うが、やや遅きに失した。

とはいえ、今年はカンファレンスのレギュラーシーズンタイトルと、ファイナルフォーという2つのタイトルを獲得したので、全体としては満足のいくシーズンだった。決勝で負けたことにより、すべてのスポーツファンにとっての伝説になることはできなかったが、スパルタンズファンとしては記憶に残るシーズンだった。

そして、コーチのトム・イゾーは今回のファイナルフォーにより、全国でも指折りの監督であるという名声を確固たるものにすることができるだろうと考えている。今までの実績もたいしたものだとは思うが、運がよかっただけという見方もできたのだが、これで、定期的に全国的なタイトルを獲得できる監督であると証明できたと思う。このことはリクルートメントにおいて、結構なプラスになるだろうと思う。前回の2005年のファイナルフォーは明らかに新入生の質を再向上させたし(2004年あたりが谷間だった)、今回もそのような効果を期待したい。